メッコール(McCOL)とは?

韓国生まれの、大麦を原材料とする炭酸飲料です。

キャッチフレーズは 「カラダに美味しい」麦コーラ。
アジアンテイストの韓流コーラ。

 

大麦のコクと
天然炭酸水のキレの絶妙なバランスは、
きっと「忘れられない味」になると確信しております。

メッコール公式サイト(現存せず)紹介文より引用

 

メッコールの歴史 in韓国

メッコールが生まれたのは1982年(S57)、韓国。

日本では東北・上越新幹線が開通し、
500円玉が登場、「なめんなよ」のなめ猫が流行していた頃です。

大谷翔平、羽生結弦、櫻井翔、小栗旬。
おっとっとや日産マーチも同じ1982年生まれだよ

メッコールが誕生した理由と歴史

メッコールが誕生する前の韓国では、大麦を含む国産の食品といえば「パン」くらいしかありませんでした。

もっと大麦を韓国内で消費させたい!
そのための、新しい食品が開発できないだろうか・・・

そう考えたソク・ホムン博士が、その時にたまたま飲んでいたのが「麦茶」。
「まさに、これだっ」とひらめいて出来上がったのが「麦茶」をベースとした炭酸飲料。
これがメッコール誕生のきっかけです。

ソク博士は韓国の食品化学界では有名な方のようです。
大麦小麦に限らず、米・さつまいも・キビなど、穀物を中心とした食品のでんぷん質や発酵についての研究論文がいくつも検索でヒットしました。

後で述べますが、メッコールが開発されたころは、製造元である企業「一和」は、統一教会ではなく政府管理下の企業でした。

メッコールと統一教会の関連が取り沙汰されて報道されていますが「誕生のきっかけ」だけ見るなら、純粋に大麦農家を救い、大麦市場を拡大するための施策だったのかもしれないです。

かくして、ノンアルコールの「大麦を使った飲料」で、老若男女向けに作られたのがメッコール。

「コーラ味」の栄養ドリンクといった感じです。

材料は「安全・安心」にこだわっています。

主目的の韓国産大麦成分は全体の10%以上。
そして使用したのは「有機栽培の大麦」だけ。

現在は炭酸が注入されていますが、初代のメッコールは「椒井(チョジョン)里の天然炭酸水」を使用していました。

 

チョジョンの炭酸水

椒井里ミネラルウォーターとは、椒井で採れる世界三大鉱泉のひとつ。

炭酸カルシウムが堆積されてできた地層から湧き出る、自然の炭酸入りのミネラルウォーターで、少し辛口のピリッとした刺激がある水です。

そこに、栄養素としてビタミンC、B1、B2、ナイアシンアミドを追加。防腐剤は含みません。

また、コカ・コーラとの違いとして「カフェイン、人工着色料は一切使用していない」ことを強くアピールしています。

「天然素材」にこだわった「カラダに美味しい麦コーラ」として、メッコールは産声をあげたのです。

麦茶に砂糖

麦茶に砂糖を入れる?

むかし、親戚のおじさんが砂糖入りの麦茶が好物で、よく飲んでました。

麦茶に砂糖?と思ったのですが、紅茶に砂糖入れるよね?と言われて、アッサリ納得してしまう子供の私。

 麦茶に砂糖を入れる人は、昭和40年代以前は割といたかもしれません。

農作業や屋外作業の際に「ミネラルを補給できる麦茶+エネルギーとしての砂糖」の組み合わせは、費用も安く、肉体労働後の水分・栄養補給には最適といえます。
レモンや塩分を追加すれば、保水液に近いともいえなくもないです。

  

メッコールのライバル登場

鳴り物入りで販売され、まずは健康志向の中高年層に浸透した後、CMやキャンペーンにも力を入れたことで、若者にも広まって、韓国内でそこそこブレイクします。

けれど、そのスターダムを駆け上がる前に、ライバルが現れ人気が落ちていきます。

それは「乳酸菌入り炭酸」。

若者の間で、ロッテが打ち出した「シュワシュワしたカルピス的なもの」「いろんなフレーバーあり」が流行しだすと、メッコール人気に翳りが見え始めます。

ロッテのCMは、香港のムービースター「チョウ・ユンファ」さん。
(パイレーツカリビアンのワールドエンドに出ていたナマズ髭の船長さん)
映画「男たちの挽歌」でダーティヒーローを演じた人でもあり、劇団ひとりさんが自分かと間違えそうになるほど、ひとりさんに似た方です。

渋いアジアのハードボイルド男優が、乳酸菌入りシュワシュワを手に爽やかに微笑みかけてきたら、もう、ギャップ萌えですよね。

というか、実はそもそも、韓国でも「美味しい」という認識はなかったみたいです。

健康食品と考えるなら、コーラっぽい味で悪くない。
でも、コーラのライバルとしてみたら、ちょっとねえ。そんな感じでしょうか?

なので、乳酸菌+炭酸+ハードボイルドに叶わず、コカ・コーラの様な地位を築くには至りませんでした。
でも、韓国では今でも普通に飲まれているんですよ。

 メッコールは、何度か飲むとクセになる奇妙な味わいがあるのです。

周囲が、世間が、不味い!というのも理解できますが、私は好きなんですよね。

実際、メッコールのヒットぶりを見て、日本を含めた世界中のいくつかのメーカーが「麦の炭酸飲料」を売り出していた黒歴史もあるとwikiにありました。
そんな、2番手として開発された「麦炭酸」は、今はすべて廃盤となっています。

残ったのはメッコールだけ。
そういう意味では、やっぱりメッコールはすごいのかもなあ、と思います。

日本の店頭では入手困難なメッコールですが、今でも韓国では店頭で普通に買うことができるみたいです。

日本では250mlの缶入りしか流通していませんが、韓国では500mlペットボトルや1Lペットボトルも購入可能です。
別記事でご紹介していますが、韓国旅行の際にメッコールをゲットし、試飲レビューをしているYoutuberさんが手にしているのは、どれも500ペットでした。

メッコールの歴史 in日本

日本でのメッコールの立ち位置は「世界一まずいコーラ」。
また製造元が「統一教会」の関連企業だったことから、今もその関係を指摘されることも多いです。

そんなメッコールの日本における歴史も簡単にご説明します。

メッコール上陸

メッコールが日本に上陸するのは1986年。 「韓流ブーム」に乗って、チョーヨンピルのCMとともに日本に上陸します

けれど、CMは全国放送ではなく、大手スーパーやコンビニ、酒屋で扱われることもなかったため、誰もが知る」存在にはなれませんでした。

ドンキやビレバンの店頭に「世界一まずいコーラ」とPOP付きで並ぶことが多く、都心部の若者や女性中心に「世界一まずいコーラ」だけが認知されていくことになります。

なぜ「世界一まずいコーラ」?

単に、ビレバン(ヴィレッジヴァンガード)やドン・キホーテで「世界一まずいコーラ」というPOPを立てて販売しはじめたから。

言葉のマジックだなあ!と感嘆します。
「世界一まずい飲み物」ではなく「世界一まずいコーラ」なのです。

コカ・コーラには、カラメルやバニラといった複雑なスパイスが配合されていて「世界的に、クセになる超うまい」炭酸飲料として仕上がっています。

そして「コーラ」という言葉(単語)は炭酸飲料の一般名称のため、商標登録ができません。
他社製品は「コカ・コーラ」「コーク」を名乗ってはいけませんが、コカ・コーラ的なものに「コーラ」とネーミングするのは自由なのです。

メッコールは世界一まずい!ヤバイ!が先行していますが、コーラを名乗るなかでは「まずい部類」ということなのですね。

でも、癖があるといわれるコーラ系、チェリーコークやらサスケやらといった数多くの飲み物で「世界一まずい」なんて称号をつけられたものも、ほかにないのです。
なぜか、そこは際立ってます。

天然素材にこだわったコーラ味のエナジードリンク的なものが、コーラとしては半人前→世界一まずいコーラとして知れ渡りますが、ある日突然販売停止になり、市場から姿を消します。  

日本でメッコールが販売停止になった理由

「メッコールを製造・販売しているのは統一教会系の企業だ!」「宗教の資金源となっている!」という指摘があり拡散されたことで、世界各地でぽつぽつと不買運動などが起きました。

けれど、日本で販売が停止となった理由はそこではなく、缶が炭酸の圧に負けて爆発したからのようです。

日本にあった全メッコールが回収の対象となりました。
それを知った(珍しモノ好きが)買い占めに走った結果、あっという間に市場からはなくなりました。

 ほぼ日刊カルト新聞が、当時の販売元(一和ジャパン)にインタビューしたことを伝えていますので、引用させていただきます。

(中略)日本では「世界一まずいコーラ」などと呼ばれ信者ではない人々からも愛されてきた。 そんなメッコールが、今年7月に突然の販売停止。これについてイルファジャパンの担当者はこう語る。 「数は多くないのですが、日本国内で販売後のメッコールが爆発したとの報告が複数あったため、念のため販売を停止し、流通していた全てのメッコールを回収、破棄しました。今月9月に担当者を本国・韓国に派遣し、詳細の確認や今後の方針を話し合う予定です。早ければ年内に販売を再開できるかもしれませんが、状況によってはこのままなくなる可能性もあります」 一部では、缶内で発酵が進んで缶が膨脹し爆発したらしいという話も出回っているが、それが事実かどうかも現時点では確認できていないという。 「まだ原因は特定できていません。もともとメッコールは発酵飲料ではないので、原因は飲料の発酵ではなく缶の構造の問題である可能性もあります。メッコールファンの皆様には、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」(イルファジャパンの担当者)

ほぼ日刊カルト新聞」より引用させていただきました

メッコールは統一教会の教会前の自販機にならあるよ!(コリアンタウンに近い)東京・大久保のドンキなら買えるみたい!といった噂がインターネット上で駆け巡りましたが、実際に手に入ることはほとんどなく、やがて話題にものぼらなくなっていきます。

それが、いきなりネットで再販をするようになったので驚いています。

缶問題が改善されたか、缶には問題がなく、別の要因が突き止められたからかと思われますが、そのあたりはリリースがないので不明です。

現在、購入できるのは主にネットショップで、実店舗で買える可能性はとても低いです。 メッコールをお探しの方は、下記も参考にどうぞ。

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